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イオンディライトのビジネスブログ

LED照明は長持ちする、という思い込み。

  • LED置き換え
  • 施設管理

2019/02/20

えっ、うちはもうLEDですよ。お客さまとの会話の中でも、最近はそんな声が多く聞かれるようになっています。言うまでもなくビルや施設の照明は、新築はもちろん既設リニューアルでもすでにLED光源器具の採用が主流となっていますが、こうした動きはそれほど古いものではありません。2010年代に入りLED光源器具がベース照明器具として十分な明るさを確保できるようになってからのことです。優れた省エネ性や長寿命といったメリットを持つLED照明ですから、明るさに不満がなくなれば急速に普及するのも必然です。

照明LED化事業を全国展開しているイオンディライトでも、この短期間に実に多くのLED化施工を請け負ってきました。私たちの照明LED化はイオングループ企業だけを対象としたものではありませんが、やはりイオンリテールやマックスバリュなどが運営する商業施設を手掛けてきたことは代え難い経験となっています。イオン各店舗の施工はその規模の大きさと要求品質の高さ、条件の厳しさなど全てが挑戦レベルにあり、照明器具メーカーや建設業者を決める際の選定基準の確立、施工管理や製品納入の新たなノウハウが必要となりました。そうした経験の積み重ねが現在のLED化提案に欠かせない技術や知見といった財産となっています。

イオングループが“イオン脱炭素ビジョン2050”を策定

写真

写真:古山幹洋氏

イオン各店舗における照明リニューアルは、イオンディライトが当該店舗の設備機器、現調、施工、管理、保守などに関する膨大なデータを基に立案し、実際の提案はイオン株式会社から店舗を管轄するグループ事業会社に、あるいは直接店舗に対して行われます。そして施工および管理はイオンディライトが担当しています。今後のイオン各店舗におけるLED化の展望を、イオン株式会社のグループ総務部施設・エネルギーグループマネージャー古山幹洋氏に伺いました。(以下、「 」内は古山氏談)

「まず、なぜLED照明なのか、ということについてですが、イオングループでは温室効果ガスの削減を進める新たな目標として、2030年までにCO2排出量を35%削減し、2050年までにゼロにするという“イオン脱炭素ビジョン2050”を2018年3月28日にリリースしました」
“イオン脱炭素ビジョン2050”の内容は、店舗で排出するCO2をゼロにするとともに、商品製造や物流においてもゼロを目指し、全てのお客さまと共に脱炭素社会の実現に努めていく、といったものです。

「イオングループは、“再エネ転換”と“省エネ推進”という2つの手段でこのビジョンを達成していきます」
“再エネ転換”とは、太陽光発電設備の導入などによる電力の自社調達や、再生可能エネルギー由来の電力契約などへ切り替えていくことであり、“省エネ推進”とは使っている電気の総量を減らしていく取り組みを指しています。
「LED照明器具のリニューアルは、この“省エネ推進”の一つのアイテムとなります」

イオン各店舗では2012年から照明LED化が進められ、イオンディライトの手により3~4年掛けて日本全国の全ての施設・店舗にLED照明が導入されました。現時点ですでにLED化は完了しています。それにもかかわらず、イオングループが今またLED化を“省エネ推進”の重要なアイテムとして位置づけたのは、既設のLED照明を最新のものにリニューアルすることで、さらなる消費電力の削減が見込めるからに他なりません。

LED照明器具は長寿命、しかし性能は低下する

屋内用器具のLED光源寿命は4万時間が一般的です。イオンディライトでは、一日の点灯時間が一般家庭に比べて格段に長い商業施設や事業所を対象に施工することが多いため、LED製品の保証条件を5年または4万時間の早く到達した方としています。ですから、すでに保証期間を過ぎている店舗が次々と生まれている状況であり、実際にLED光源器具の最新化リニューアルを実施した店舗もいくつかあります。ある店舗のケースを古山氏にお話いただきました。

「2012年にLED直管ランプ器具を導入した店舗ですが、当初700ルクスの平均照度で照明設計をしてもらいました。それから6年経ってかなり照度が落ちており、実際に店舗側からも照明が暗いという声が上がり始めていました」
この店舗の状況はイオンディライトでも正確に把握しており、事実約3万時間の経過で光束(ルーメン)が82%まで、明るさが約550ルクスまで低下していました。
「現在、イオンの新店舗の光量基準は800ルクスですから、その店舗と新規店舗では明るさにあまりにも大きな開きがあったのです」

図:光束維持率グラフ

図:光束維持率グラフ

結果としてこの店舗では最新化リニューアルが実施されました。このケースでは照度の低下がきっかけとなりましたが、“省エネ推進”においても大きな効果を生んでいます。
「LED照明器具の性能はここ数年で飛躍的に上がり、効率で2倍近くまでアップしているものもあります。最新化リニューアルを行った店舗では、平均照度が950ルクスまで上がりとても明るい店舗に生まれ変わりました。しかも電気代を約30%もカットできました」

LED照明技術の進歩スピードは思いのほか速い

蛍光灯やHIDなど既存の光源器具からLED器具へ切り替える場合、電気代やメンテナンスコストの節約、保守作業の省力化などさまざまなメリットが得られます。しかしLED器具の最新化リニューアルの場合、どれほどの効果が期待できるかは半信半疑というのがお客さまの反応です。2012年にイオンディライトが施工した直管ランプ器具の固有エネルギー消費効率は約100lm/W、つまり電力1W当たりの光束が100lmでしたが、最新器具では約190lmまで向上しています。この性能向上は驚くべきスピードです。既設製品と最新製品に大きな性能差が生じている現状を見つめれば、最新化リニューアルを積極的におすすめしたいところです。

LED最新化リニューアルで避けたい除却損処理

ただしLEDの最新化リニューアルでは一つ留意すべきポイントがあります。それは器具の減価償却です。LEDの光源寿命は一般的に4万時間で、たとえばイオン各店舗の一日14時間点灯の条件設定では6~7年での交換が理想となっています。一方、照明器具の会計上の償却期間は15年なので、既設LED器具から最新器具にそっくり交換する場合には除却損が生じます。そこでイオンディライトではできる限り除却損の発生を回避する方法を検討します。

例えば、既設器具が直管ランプ交換タイプの場合、口金が合えばランプ交換だけの更新を提案に含めます。この場合は資産の除却は不要となります。電源工事が必要となる口金のときは、リニューアルキットでの対応や口金改造、電源内蔵ランプの開発といった方法を検討します。照明器具メーカーと共同で、直管ランプをすばやくLEDライトバー器具へとチェンジできるクイックアップという手法を開発したケースもあります。基本的にイオンディライトでは、器具の改造が必要な場合でも、照明器具メーカーの保証が得られない改造はしません。必要があればクイックアップのようにお客さまの条件に合う手法を開発します。

クイックアップ照明器具

クイックアップ照明器具

投資判断がしやすい高精度シミュレーション

イオンディライトでは照明以外、例えば空調設備や冷凍冷蔵ショーケースなどの省エネ提案もしています。しかし、それらは使用環境による変化が多くどれだけ電力消費を削減できるか計算しにくいのが現状です。一方、LED照明リニューアルでは、器具台数や消費電力、点灯時間などから、かなり精度の高いシミュレーションの作成が可能となっています。

「投資回収年数もだいたい提案通りでブレないから、店舗も更新の判断がしやすいと思いますよ」と、イオンの古山氏からも高く評価していただいています。

また、リニューアルの方法は複数案を作成しますが、全ての案で除却損を出さないよう配慮するとともに、投資回収年数を提示しています。過去の導入事例では、投資回収年数が4年を切った例もあります。さらに器具レンタルの利用により初期投資を回避することも提案しています。

LED最新化リニューアルを提案

2018年時点でイオングループの電力使用量は日本全体の約1%にも及んでいますが、その削減のためにイオンディライトは引き続きイオングループの省エネ照明ソリューションを担っていきます。 質、量ともに比類ないイオン各店舗におけるLED照明の初期導入と、現在のLED最新化リニューアルの実績は、私たちの技術とノウハウを信頼できるものに進化させています。それらはイオングループの“省エネ推進”だけに生かすべきものではなく、社会的な“省エネ推進”にも活用すべきもの。そうした考えに基づき、イオンディライトは照明LED化およびLED最新化リニューアルを、これからは積極的に提案していこうとしています。

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